ラズパイが壊れた!
「先生……ラズパイの電源がつきません・・」
先生……
ラズパイ、つかなくなりました……
何回抜き差ししてもランプがまったくつきません。
ついにやってしまったかもしれません……
まずは落ち着きましょう
こういうときに大切なのは、
落ち込むことではなく、
何が起きたのかを順番に整理することです
電源を入れても、赤いランプは点かない。
USB電流チェッカーをつないでも、表示は 0.00A のまま。
さっきまで普通に動いていたラズパイが、
電源が入っていないかのように、完全に沈黙しています。
何をしていた直後に起きたのか
今回トラブルが起きたのは、
- ラズパイに接続している
- 物理スイッチの配線を付け直すため
- はんだ付けをやり直した、その直後でした。
スイッチの配線は、
- 物理ピン11(GPIO17)
- 物理ピン14(GND)

を使ったものです。
これは、
ボタン配線としては正しい構成です。
まず知っておくべき「40pinの危険エリア」
ここで一度、
ラズパイの40pinについて
大事な前提を共有しておきましょう
「40pinには、
触っても比較的安全なピンと、
扱いを間違えると一瞬で致命的になるピンが
混在しています」
特に注意が必要なピン
その中でも、
特に注意が必要なのが
2番と4番のピンです

- 2番・4番:5V(本体電源)
- USB給電とほぼ直結
- 電流が大きく、保護回路がほぼない
2番と4番は、
ラズパイそのものを動かす電源です
はい、5Vの危険地帯ですね。
そうです。そして、そのすぐ隣には
GND(6番) があります
GNDはグラウンドですね。
電源の到着先
そうですね。
この 5VとGND が
一瞬でも触れると、
基盤が壊れることがあります
こわいですー!
ですね、
40pinをはんだ付けするときは
まず 2・4・6の並びを最初に確認する
これが基本になります
はいー
Raspberry Pi 40pinの役割を機能ごとに整理する
ここで改めて、
40pinがどんな役割に分かれているかを
整理しておきましょう。
① 電源ピン(Power)
3.3V(制御用電源)
- 物理ピン:1、17
- GPIOやセンサー用の電源
- 比較的安全
- ラズパイに電源を入れるためのピンではありません
→ ラズパイが外部に配る電気です。
5V(本体電源・最重要注意)
- 物理ピン:2、4
- USB給電と直結
- 大電流
- ショートすると基盤が壊れる可能性が高い
→ ラズパイそのものを動かす電気です。
② GND(グランド・マイナス)
- 物理ピン:6、9、14、20、25、30、34、39
- 電気の戻り道
- どれを使っても役割は同じ
③ GPIO(汎用入出力)
- 電圧は 3.3V
- ボタン、LED、センサーなどに使用
- 電流はごくわずか
→ 「合図」をやり取りするためのピンです。

今回の配線を改めて確認する
では、今回の配線を見てみましょう
- 使用したのは
11番(GPIO)と14番(GND)
「これは、
GPIO+GND の正しいボタン配線です」
そうなると……
今回使っていた 11番と14番は、
さっき説明してもらった
危険な2番や4番からは、
一応、離れている位置になりますよね……?
そうですね、
今回のポイントは、ピンの選び方を間違えた”のではなく、
別の条件が重なった可能性を考える必要がある
という点です
それでも起きた可能性が高い原因
今回、次の条件が重なっていました。
- はんだ付け直後で、配線が固定されていない
- ジャンパ線が長い
- 電源投入の瞬間
この状態で、
- 配線がたわむ
- 金属部分が 一瞬だけ
- 2番 or 4番 と GND に触れる
この程度でも、事故は起きてしまいます。
なぜ「一瞬」でもダメなのか
電気の世界では、
- 触れていた時間よりも
- 流れた電流の大きさ
が問題になります。
5VとGNDが直結すると、
- 瞬間的に大電流が流れ
- 電源管理ICが破壊され
- 結果として
赤ランプも点かず、電流も流れない
という状態になります。
……
触った“つもりはなかった”んですけど……
ええ。
“つもりはなかった事故”が、実は一番多いんですよ
40pinを使うときの教訓
今回のことから、
必ず次に活かしたいポイントを整理します。
教訓①
使わないならジャンパの銅線は2番・4番(5V)には近づけない
教訓②
ジャンパ線は短く、余りは垂らさない
教訓③
電源を入れる前に、5V列を必ず目視確認する
教訓④
はんだ付け直後は、通電前チェックを徹底する
ここであきらめるのは悔しい!
先生、あたらしくラズパイを買いなおします
4,000円くらいですから……
授業料だと思うことにします
先生
「それが一番、前向きで良い判断ですね」
GPIO番号って何?
先生、11番ピンに線をつないだのに、
プログラムでは GPIO17 って書くのが
やっぱり不思議です……
それはですね、
ラズパイは
“線をつなぐときの番号”と
“プログラムで指示するときの番号”が
最初から別だからなんですよ
まずは「配線の番号」
- 基盤に並んでいる 1〜40の番号
- 人が見て、線をつなぐための番号
たとえば、
- スイッチを 11番ピン に接続した
👉 ここまでは 配線の話 です。
次に「プログラムで指示する番号」
プログラムでは、
- 「11番ピンを見てね」
とは書きません。
代わりに、
- GPIO17 を入力として使う
と書きます。
これは、
11番ピンの中につながっている回路が
GPIO17 だから
です。
実際のイメージ(例)
たとえば Python なら、こんな感じです。
GPIO.setup(17, GPIO.IN)
これは、
「CPUの中の 17番の回路を、
入力として使います」
という指示です。
なるほど……
プログラムは、
ピンの場所じゃなくて、
中の回路に命令してるんですね
その通りです
ですから、
- 配線では 11番ピン
- プログラムでは GPIO17
という、
2段構え になるのです
もう一つ例を見ると
- 13番ピン に配線した場合
→ 中身は GPIO27
プログラムでは、
GPIO.setup(27, GPIO.IN)
と書きます。
覚え方(ここが一番大事)
迷ったら、こう考えてください
- 線をつなぐとき
→ ピンの場所を見る - プログラムを書くとき
→ GPIO番号を書く
これなら、
番号が違っても納得できます
ひとことでまとめ
配線は「場所の番号」
プログラムは「GPIO番号」
この考え方が分かれば、
GPIO番号で迷うことはなくなります。