〜充電モジュールと昇圧モジュールで、電池をラズパイ用5Vに変える〜
ここまでで、
ブッダMは「コンセントにつなげば音が鳴る」ところまで来ました。
でも今回の目標は、もう一段上。
電池で動くブッダM。
どこでも、静かに、コードレスで音を鳴らすための準備です。
今回は、
- リチウムイオン電池
- 充電モジュール
- 昇圧モジュール


この3つを使って、
電池の電気を、ラズパイが使える形に変えるところまで進めます。
今回使うもの
① 18650 リチウムイオン電池(3.7V)
エンドレスミュージックボックスのメイン電源になります。
- フル充電:約4.2V
- 使い切り:約3.0V前後
このままではラズパイは動きません。
なぜなら、電池のままでは約3.7Vしかないからです。
ラズパイは 5Vで動く機械。
電圧が足りないと起動しません。
そこで今回は、
昇圧モジュールの力を借りて、3.7Vを5Vに調整していきます。
② 充電モジュール(TP4056)

USBからリチウムイオン電池を
安全に充電するための基板です。
この充電モジュールは、
- 電池の充電
- 過充電・過放電の防止
をまとめて担当してくれます。
一言で言うと、
「電池を守りながら充電する係」。
端子の意味
- B+ / B-:バッテリー専用
- OUT+ / OUT-:外に電気を出す端子
(※今回は 昇圧モジュールに接続 します)
③ 昇圧モジュール(MT3608)

リチウムイオン電池の
3〜4V前後の電圧を、
ラズパイ用の5Vに引き上げるための基板です。
- 電圧を自分で調整できる
- 小型で電子工作向き
役割はとてもシンプル。
**「電池の電圧を、ラズパイ用に変換する係」**です。
電気の流れ(全体像)
今回の電気の流れはこうなります。
リチウムイオン電池
↓
充電モジュール
↓
昇圧モジュール
↓
Raspberry Pi
「どこで充電して」
「どこで電圧を上げているのか」
この役割分担を意識すると、
配線が一気に分かりやすくなります。
ジャンパーワイヤーを「つなげる形」にする
充電モジュールと昇圧モジュールはジャンパーワイヤーを使ってつなげていきます。
でも今回使っているジャンパーワイヤーは、
そのままでは基板に直接つなげません。
理由はシンプルで、
先端がプラスチックのコネクタで覆われているからです。
基板の穴や端子に固定するには、
中の金具(金属部分)を出す必要があります。


使う道具
- ニッパー
(100均のものでOK)
※はんだごては、まだ使いません。
瀞 手順①:ジャンパーワイヤーの先端を切る
- ジャンパーワイヤーの黒いプラスチック部分を確認
- 先端ギリギリを、ニッパーでカット
無理に引っ張らず、
パチンと切るだけでOKです。
瀞 手順②:中の金具を出す
カットすると、中から
**細い金属のピン(オス端子)**が出てきます。
この金属部分が、
- 基板の穴に差し込める
- はんだ付けできる
- ネジ止め端子に固定できる
ようになります。
先生、ジャンパーワイヤーって
差すだけじゃダメなんですね
そうですね、ブレッドボードなら差すだけでOKですが、
今回は基板に直結しますからね。
両端の黒いプラスチックを切って、
さらにコードをむいて、はんだ付けが必要なんです。
手間がかかるけとしっかり固定する必要がありますね。
なるほど!結構大変ですね!
はい、
コードを別に買ってもいいですが、
ジャンパーワイヤーは赤、黒、緑、青など色分けしてるので
つなげたときにわかりやすいのです。
めんどくさいけどこれでやってみよう。
はいー
注意点
- 金属部分は短いので、
切りすぎないように注意 - 先端が曲がったら、
指やラジオペンチで軽くまっすぐにする - プラスとマイナスで
色を決めておくと後で楽
(例:赤=+、黒 or 青=−)
この作業の意味
このひと手間を入れることで、
- 配線が安定する
- 接触不良が減る
- 後工程(はんだ付け・固定)が楽になる
つまり、
トラブルを減らすための準備です。
配線①:電池 → 充電モジュール

- 電池の+ → B+
- 電池の − → B-
※赤=+、黒=−
※ここは間違えると壊れるので慎重に!
先生、この B+ と B- の B って何ですか?
いいところ気づきました。
その B は Battery(バッテリー)の B ですね。
あ、だから電池を直接つなぐ端子なんですね
はい。
Bはバッテリー専用。
OUTと混ぜなければOKです。
配線②:充電モジュール → 昇圧モジュール
- 充電モジュールの OUT+ → 昇圧モジュール IN+
- 充電モジュールの OUT- → 昇圧モジュール IN-
先生、IN と OUT がごちゃっとしてきました…
わかります!はじめはみんなそうです。
まずはOUTからINにつなげるという流れをおぼえておきましょう。
今回は充電モジュールのアウトから
昇圧モジュールのインにつなげる感じです。
はいー
では充電モジュールと昇圧モジュールをつないでいいですか?
そうですね、つなげましょう。
まだはんだ付けではなく、仮止めですが。
では次に、昇圧モジュールがちゃんと3.7から5Vに
昇圧されているかをテスターで確認してみよう!
テスター……
なんか急に難しそうで、気が重いです……
大丈夫ですよ。
プロっぽい名前だけど、
やることは 昇圧モジュールの電圧を見るだけですから。
でもテスターって高そうじゃないですか?
いえいえ。
Amazonで700円くらいの安いテスターで十分ですよ。
それなら…やってみます
テスターで電圧を確認しよう

テスターの設定

- ダイヤルを DCV(直流電圧)
- 数値は 20V に合わせます
ラズパイ用5Vを測るので、
20Vレンジがちょうどいい設定です。
テスターの当て方
- 赤いコード → 充電モジュールの OUT+
- 黒いコード → 充電モジュールの OUT-
赤はプラス、黒はマイナス。
これはずっと変わりません。
いきなり高い数字が出る
テスターを見ると、
15.6V など、かなり高い数字が出ることがあります。
先生、なんかめっちゃボルトの数値が高いです……
大丈夫。
昇圧モジュールは初期状態だと
そうなってることが多いんですよ。
瀞 電圧を5Vに調整する

昇圧モジュールには、
**小さな調整用の穴(可変抵抗)**があります。
- 細いマイナスドライバー
- なければヘラ
で、少しずつ回します。
回す方向について
- 時計回りで上がるか
- 下がるか
これはモジュールによって違います
正しい調整手順
- テスターを当てたままにする
- まず 時計回りに少しだけ回す
- 電圧が上がったか下がったか確認
- 下がる方向が分かったら
少しずつ5Vに近づける
一気に回さない
回して → 数字を見る、を繰り返す
電圧って、意外と簡単に調整できるんですね
そうですね。
やってることは
圧力を少し変えてるだけですから
水道の圧みたいな感じですか?
まさにそれです。
数字を見ながら、少しずつ調整。
そんな感じです。
昇圧モジュールの目標の電圧
- 4.9V〜5.1V
- だいたい 5.0V前後
ここで止めれば安心です。
注意点まとめ
- 必ず 5Vにしてからラズパイへ
- 無負荷だと電圧が高めに出ることがある
- USB付き昇圧基板は今回は使わない(不安定)
この回のゴール
- 電池から5Vを作れる
- 充電モジュールと昇圧モジュールの役割が分かる
- テスターで確認できるようになる
ここまで来たら、
もう「なんとなく」ではなく、
理解して電源を組めている状態です。
次回予告
次回は、
実際にラズパイへつないでいきます。
……が、
ここで 予想外に苦戦 することになります。
- 電源って思った以上にシビア
- 少しの電圧変動で落ちる
- 「鳴ったと思ったら止まる」
電源の難しさと奥深さを知る回になりますので、
どうぞお楽しみに!