〜電源がすぐ落ちる問題と、その対策〜
はじめに
ラズパイを電池で動かしていると、
こんな経験はありませんか?
- 音は出るけど、急に落ちる
- 電池がまだ残っているのに再起動する
- 少し負荷がかかると不安定になる
これは故障ではなく、電源の瞬間的な落ち込みが原因のことが多いです。
今回は、その対策として
**「コンデンサを追加する理由」と「準備」**について解説します。
起動ボタンを押した瞬間
先生!電池も新品だし、音も出てたのに
電源入れた瞬間にラズパイが落ちるんです…
なるほど。じゃあ今、ラズパイの中で
何が起きてるか見てましょう
ラズパイの中(イメージ)
ラズパイの電源を入れる
🧠 CPU
💾 メモリ
📡 Wi-Fi
📀 SDカード
🔌 USB回路
ラズパイの視点
「全員起きろーーー!!」
え、電源いれたら、いきなり全員起こすんですか?
そう。起動の瞬間はね、
結果、ラズパイが一気に全力ダッシュすることになります。
電気の世界で起きていること
- 普段
👉 ゆっくり電気を使う - 起動の瞬間
👉 ドン!と大量の電流が必要
電池&昇圧モジュールの視点
「えっ、ちょ、待って…
そんな急に言われても…」
結果、大量の電流にびっくりして電圧が一瞬下がる
え?一瞬でもダメなんですか?
そうですね、ラズパイに限りませんが、
こういった機械はそのままでは電圧にかなり厳しい機械なんですよ。
以外に繊細なんですね
Wi-Fiにつないだ瞬間の電力は跳ね上がる
ラズパイの起動はできたのに、
Wi-Fiにつないだ瞬間に落ちました…
それも同じ理由です、一瞬だけ電力が跳ね上がる問題
Wi-Fiの正体
Wi-Fiは実は…
- 電波を出す
- 暗号化する
- 失敗したら再送する
一瞬だけ電気をドカ食いする
Wi-Fiモジュール
「今だ!送信!!」
電池&昇圧モジュール
「また急に来たーーー!!」
また一瞬、電圧が下がる
ラズパイ「ダメです落ちます」
ここで大事な勘違いポイント
❌ よくある誤解
電力が足りない=ずっと足りていない
⭕ 実際は
一瞬だけ足りなくなる
これ、かなり重要です。
コンデンサ登場

じゃあ、どうすればいいんですか?
そこで登場するのが……
コンデンサになります!
コンデンサの役割
- コンデンサは普段は電気をためている
- 電圧が下がりそうになると
- 自動で即、電気を補充する
電池の視点
「うっ、、大量の電力の注文はいったな。ちょっと待ってね、、(電圧がさがる)」
昇圧モジュールの視点
「電圧がさがりました、今調整中です。少し待って。」
コンデンサの視点
「電圧低下を検知!
はい!すぐ補充します!→安定化
👉 一瞬の電力不足をコンデンサが肩代わり
👉 結果、電圧が下がらない
👉 ラズパイが落ちない
コンデンサを追加すると得られるメリット
- 起動が安定する
- Wi-Fi接続で落ちなくなる
- 電池駆動でも安心
- 「原因不明の再起動」が消える
つまり、
ラズパイにとっての非常食
みたいな存在です。
コンデンサを追加して得られるメリット(詳しく)
① 電源の安定性が大幅アップ
- 瞬間的な電流不足を補う
- 電池が減ってきても粘る
② ラズパイの誤動作が減る
- 再起動しにくくなる
- フリーズ・音切れが減る
③ 昇圧モジュールの負担軽減
- 昇圧回路が“無理しなくて済む”
- 結果的に発熱や不安定さが減る
④ 実験・工作が楽になる
- 「なぜか落ちる…」が激減
- ソフト側の問題切り分けがしやすい
コンデンサにはどんな種類がある?
今回使うのはこれ
👉 電解コンデンサ
特徴
- 容量が大きい(470uF / 1000uF など)
- 電源安定化に向いている
- +−の向きがある(重要)
他の種類
- セラミックコンデンサ
→ ノイズ対策向き(今回は補助役) - フィルムコンデンサ
→ 音質用途など
👉 今回は電源が目的なので電解一択
よくあるセット内容
- 0.1uF〜1000uFまで数種類
- 100〜200個入り
- 価格:700〜1,000円前後
👉 失敗しにくく、工作用途に最適
※ 今回は「一例」なので、
メーカーや販売元はどこでもOK。
なぜ「コンデンサ用の基板」を1枚追加するのか?
理由はシンプル
- ラズパイ直結だと配線が不安定
- コンデンサは物理的に大きい
- 後から調整・交換したくなる
👉 だから、専用の小さな基板を作る
基板を1枚追加する理由
え、基板を増やすんですか?
たいへん!
安定化させるにはこれしかありません、
まっさらの基板を用意して、
そこにコンデンサを追加していきます。
わかりました、、
それで電力が安定するのなら
やりましょう。
準備するもの一覧(今回は準備編)
必須
- 電解コンデンサ(470uF / 1000uF)
- ユニバーサル基板(小サイズ)
- ジャンパーワイヤー or 単線
- はんだごて
- はんだ
- ニッパー
あると安心
ユニバーサル基板って何?
見た目の特徴
- 小さな穴がたくさん並んでいる
- 規則正しい格子状
ここ重要👇
- 基板のそれぞれの穴は基本的に独立していて、つながっていはない。
つまり、つなぎたい所だけ、ジャンパーワイヤ―などで、はんだや線で接続する仕組みです。
穴はつながってる?
この穴、全部つながってるんですか?
いい質問です。
答えは、“ほぼ全部つながっていません”
えっ、じゃあ?
自分で“道”を作ってつなげていくんですよ
ひゃー
できるかな?
ひとつづつ、丁寧につなげていけばできますよ
せんせい、
がんばります
基板に裏表はある?
- 表:部品を挿す側
- 裏:はんだ付けする側
機能的な差はほぼなし。
👉 作業しやすい向きが正解
前半まとめ(準備編)
- 電源が落ちる原因は「瞬間的な電圧低下」
- コンデンサは電気の貯金箱
- 電解コンデンサ(470uF / 1000uF)が最適
- 専用のユニバーサル基板を1枚作ると安定
- 穴は基本的に独立、裏表は作業都合でOK
第9回 電源を安定化するためのコンデンサ取り付け、実践編
第8回 電源を安定化するためのコンデンサ取り付け、準備編
番外編3 ラズパイの基盤が壊れた、分析と反省
番外編2 ラズパイから音が出なくなった
番外編1 ラズパイに無線でつながらなくなった! 復旧まで
第7回 充電池からだと、3秒くらいで電源が落ちてしまう
第6回 充電池から音楽を鳴らす準備編、昇圧モジュールと充電モジュールをつなげるまで
第5回 nanoで自動機能のプログラムを書く
第4回 ボタンをはんだ付けしよう
第3回 ラズパイに再生ボタンを仮接続しよう
第2回 ラズパイに音楽を転送して音を鳴らしてみよう
第1回 Windowsからラズパイを操作する環境をつくろう