「パソコン教室の先生、投資を勉強してみた」第5回:株・債券・投資信託・ETFと、リスクの基本

前回まで、iDeCoの入り口(掛金上限・所得控除)と出口(受け取り方・税金)を整理してきました。
今回は「リスク」についてです。
第2回で株式・投資信託・ETF・債券の違いを整理したとき、
値動きの大きさにも軽く触れましたが、
今回はリスクを「危険」ではなく「値動きと不確実性」として理解するところから、
もう一歩掘り下げていきます。

seito
seito

リスクって、
危ない・損するって
意味ですよね?

ogita
ogita

リスクが高い=怖いけど当たると儲かる
リスクが低い=安全だけどそんなに儲からない
っていうイメージです。

一般的なイメージとしてはそうかもしれません。
でも投資の世界での「リスク」は、
危険そのものではなく、
価格がどれくらい上下にブレるかを指します。

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株式・投資信託・ETF・債券、おさらい

第2回で詳しく見たとおり、
株式は企業のオーナーになる投資
投資信託は数百社の株式・債券をまとめた「福袋」
ETFは株のようにリアルタイムで売買できる投資信託
債券は国や企業にお金を貸す投資でした。
投資信託やETFには、
市場指数に連動するインデックス型と、
専門家が銘柄を選ぶアクティブ型があることも確認しています。
今回はこの整理を土台にして、
それぞれの値動きの違いを、
もう少し具体的に見ていきます。

ogita
ogita

福袋とオーナー投資、
覚えてます。
株が一番値動きが
大きいんですよね。

その「値動きの大きさ」こそが、
今回のテーマである
リスクの正体です。

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リスクとリターンは、表と裏の関係

投資の世界では、
リスクが高い資産ほど、期待できるリターンも高くなる傾向があります。
これを「ハイリスク・ハイリターン」と呼びます。
反対に、値動きが穏やかな資産は、リターンも控えめになりがちです。
第2回で見た値動きの大きさの順序、
個別株>アクティブ型>インデックス型>債券は、
そのままリターンの期待値の順序にも当てはまります。
「リスクを取らなければリターンも増えない」という
トレードオフの関係を、
まず頭に入れておきましょう。

seito
seito

リスクが一番高い商品を
選びたいけど、そんなに資金に余裕があるわけではないので
失敗がすごく怖いです!

ogita
ogita

うーん、、僕はリターンが大きいなら、
多少の下がるリスクも
受け入れられそうな
気がします。

みなさんとても悩むところだと思います。
リターンだけで選ぶと、
下落したときに
耐えられず売ってしまう人が
多いんです。

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知っておきたい6つのリスク

「リスク」とひとことで言っても、
実はいくつかの種類に分けられます。
価格変動リスクは、株価や基準価額そのものが上下するリスク、
為替リスクは、外国の資産に投資した場合、
円とドルなどの交換レートの変動で資産価値が変わるリスクです。
信用リスクは、お金を貸した国や企業が約束を守れなくなるリスク、
金利リスクは、市場の金利が変動することで、
特に債券の価格に影響が出るリスクです。
さらに国・地域リスクは、特定の国や地域の政治・経済情勢が変化するリスク、
集中投資リスクは、1つの銘柄や国に集中して投資した場合、
その対象が悪化したときの影響が大きくなるリスクです。

seito
seito

リスクってこんなにたくさんあるんですね・・・

seito
seito

オルカンって、
世界中に分散してるから
リスクは低いんじゃ
ないですか?

たしかに分散投資は集中投資リスクを抑えますが、
外国の資産が中心のため、
為替リスクはむしろ大きくなります。
リスクが減る種類と、
残る種類があるんです。

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ogita
ogita

為替リスク!
たしかに、以前外国株やってたとき、
やっともうかった!
と思っていたのに日本円に元してみると実はとんとんだった
とうことがありました。

よくあることです。
外国株では為替リスクは見逃してるかたが
多いですが、日本円に戻すときは注意が必要です。

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リスクをゼロにはできないが、抑える工夫はある

リスクは「危険」ではなく「値動き」なので、
完全にゼロにすることはできません。
ただ、大きく振れにくくする工夫はいくつかあります。
1つ目は資産の分散で、
株式・債券・不動産など、
違う種類の資産を組み合わせる方法です。
2つ目は地域の分散で、
日本だけでなく世界中の国・地域に分けて投資する方法です。
3つ目は時間の分散で、
一度にまとめて買うのではなく、
毎月少しずつ買うことで、
高い時も安い時も平均的な値段で買うことができます。
これはドルコスト平均法と呼ばれる方法で、
NISAのつみたて投資枠も、
この時間の分散を前提に設計されています。

seito
seito

分散させればさせるほど、
リスクは減る
んですか?

分散は振れ幅を抑える効果はありますが、
無くすことはできません。
世界中が同時に下がる場面では、
分散していても資産は減ります。

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seito
seito

毎月少しずつ買うのと、
一度にまとめて買うの、
結局どっちがお得
なんですか?

長期的なリターンでは
一度にまとめて買う方が
有利になりやすい、
というデータもあります。
ただ、下落直後の心理的な負担は、
毎月少しずつ買う方が小さくなります。

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株式100%・債券・バランス型・預金、値動きの違い

値動きの大きさは、
資産の組み合わせ方によっても変わります。
株式100%のポートフォリオは、
年によって+30%や-30%という変動も珍しくありません。
債券中心のポートフォリオは、
変動幅が数%程度に収まりやすい傾向があります。
株式と債券を組み合わせたバランス型は、
その中間で、変動幅は目安10%前後に収まりやすいとされています。
預金はほとんど値動きしませんが、
その分、増える金額もごくわずかです。

seito
seito

てっきり、
バランス型を選べば
安心だと
思ってました。

「安心」ではなく、
「株式100%より
振れ幅が小さい」
と捉えてください。

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「自分が耐えられない下落」を先に考える

商品を選ぶときに、
多くの人は「どれくらい増えるか」から考えます。
しかし、長く続けるためには、
「どれくらい下がったら、自分は耐えられなくなるか」を、
先に考えておくことが欠かせません。
下落に耐えられず、
一番下がったタイミングで売ってしまうと、
その後の回復のチャンスを失ってしまいます。
期待リターンの高さだけで選ぶのではなく、
自分の「下落への耐性」に合わせて、
株式の比率を決めることが、
長期投資を続けるコツです。

seito
seito

下がったときに
耐えられるかなんて、
やってみないと
わからない気がします。

だからこそ、
始める前に
シミュレーションしておく
ことが大切なんです。

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たとえば100万円が一時的に70万円まで下がった場面を想像してみてください。
「いずれ戻る」と落ち着いて待てる人もいれば、
「これ以上減るのが怖い」と売ってしまう人もいます。
どちらが正しいということではなく、
自分がどちら側に近いかを、
下落が起きる前に知っておくことが大切です。

seito
seito

100万円が
70万円になったら、
正直かなり
動揺しそうです。

動揺すると気づけたなら、
株式100%ではなく、
バランス型を選ぶ理由が
できたということです。

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ワーク:下落時の気持ちを想定してみる

最後に、次の3つの質問に、
今の自分の気持ちで答えてみましょう。

  • 資産が10%下がったら、どう感じるか
  • 資産が30%下がったら、売りたくなるか
  • 下がった状態のまま、5年以上待てるか
ogita
ogita

30%下がったら、
正直ちょっと
売りたくなりそうです。

その答えこそが、
自分に合った
株式の比率を
考えるヒントになります。

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リスクは「危険」ではなく、
「値動きと不確実性」として理解すると、
商品選びの見え方が変わってきます。
次回は、このリスクの理解を土台にして、
投資信託の読み方:目論見書・月次レポートを見る場所を
詳しく見ていきます。

第5回まとめ

  • 投資の「リスク」は危険そのものではなく、価格がどれくらい上下にブレるかを指す
  • リスクが高い資産ほどリターンも期待できる「ハイリスク・ハイリターン」の関係がある
  • リスクには価格変動・為替・信用・金利・国地域・集中投資の6種類があり、それぞれ別物
  • 資産・地域・時間の分散でリスクは抑えられるが、ゼロにはできない
  • 増える金額だけでなく「自分がどこまでの下落に耐えられるか」を先に知ることが、長く続けるコツ

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シリーズ目次:パソコン教室の先生、投資を勉強してみた