最近は「ACアダプタがなくなったから、互換品を買って使っています」という方も多くなってきました。
特に【Type-C対応のノートパソコン】は、スマホ用の充電器などでも代用できてしまうため、便利な反面トラブルも起きがちです。
今回は、互換のType-C充電器を使っていた方が、純正に戻した途端にパソコンが起動しなくなったという事例をご紹介します。
同じようなことが起きないよう、事前に知っておきたい注意点を、まるちゃんとのやりとりから学んでみましょう。
ねえ先生…パソコンが急に起動しなくなっちゃったの。電源ボタン押しても、なんにも反応しないの…。


そうだったんですね。直前に何か変わったことはなかったかな?たとえば、充電器を替えたとか…。
あっ、ACアダプタなくしちゃって、しばらく互換の充電器を使ってたんだけど…
この前ようやく純正のアダプタを見つけて、それに戻したの!


それだね。Type-Cの給電回路が壊れてしまった可能性が高いよ。実は…ちょっとした落とし穴があるんです。
Type-Cの充電器、どれを使ってもいいわけじゃない!
Type-C端子は見た目が同じでも、機種によって中身の仕組みはさまざまです。
ノートパソコンの場合、「Power Delivery(PD)」という高出力給電の規格に対応していることが多く、使う充電器やケーブルによって供給される電圧・電流が大きく変わります。
問題は、互換品を使っていた状態で回路が弱っているところに、純正アダプタ(高出力)をつなぐと、一気に電流が流れて回路が焼けてしまうことがあるという点です。
実際にあったトラブル例
今回のまるちゃんのパソコンも、内部を診断したところ、
- バッテリー給電回路のコンデンサがショート
- 電源切替を担うFETという部品が焼損
という、基板故障が確認されました。

どう防げばいい?
以下の点を意識することで、同じような故障を防ぐことができます。
- ノートパソコンにはメーカー純正のACアダプタを使用する
- どうしても互換品を使うときは、信頼できるメーカーのPD対応製品を選ぶ
- 互換品から純正に戻すときは、急に高出力が流れないよう、バッテリーを外してからつなぐなど慎重に行う
- トラブルの予兆(急に熱くなる、バッテリー残量の異常など)を感じたら、早めに診断を依頼する
おわりに
Type-Cの充電はとても便利ですが、「どのケーブルやアダプタでも大丈夫」ではないことを知っておくと安心です。
小さな油断が大きな故障につながることもあるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
もし似たような症状や不安があれば、当教室で診断・修理のご相談も承っています。
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